人が集い、暮らし、まちをかたちづくる建築物は
それぞれに人々の思いや歴史の物語を秘めている。
笹川組が施工や管理を通して携わってきた作品群もまたしかり。
それらを訪ねることで、建設・土木を通して笹川組が紡いできた
このまちのストーリーをたどってみよう。
人が集い、暮らし、まちをかたちづくる建築物は
それぞれに人々の思いや歴史の物語を秘めている。
笹川組が施工や管理を通して携わってきた作品群もまたしかり。
それらを訪ねることで、建設・土木を通して笹川組が紡いできた
このまちのストーリーをたどってみよう。
STORY #04
防災大津市北部地域総合消防防災センター
比良山系を背景に、高くそびえる6階建の訓練塔。なだらかな曲線を描く大屋根が特徴的な建物には、赤い特殊車両がずらりと並び、間近に見るとその迫力に圧倒される。大津市内にある4つの消防署のうち北部エリアの安全を担う大津北消防署。そこが2016年、大津市北部総合消防防災センターとして生まれ変わった。
6階建の訓練塔を備えたセンター
庁舎棟は消防特殊車両の基地になっている
消防署といえば地域を火災から守り、災害を防ぐ役割を担っているが、ここではそれらに加えて災害時の備蓄品を保管する「ストック」の役割、防災に関する学習施設や市民の交流施設を備えた「学び」の場としての顔も併せ持つ。消防署として通常業務を滞りなく行いつつ大規模改修・新築を行ったため、完成までに2年を要する長い工期となった。
庁舎内には学習施設や実験室、交流施設も
自然が豊かな大津市北部は山岳事故や琵琶湖での水難事故が起こりやすく、それらを想定した訓練が欠かせない。その訓練施設に加え、「学防災(まなぼうさい)」と名付けられた大津市初の学習展示施設も設けられ、煙が焚かれた迷路のなかで避難を学んだり、アニメーションと模擬消火器を使ってバーチャル体験をすることができる。市民に広く開かれたこの施設から、一人ひとりの防災に対する意識や、地域の安全の基盤が育っている。
DATA | |
---|---|
竣工 | 2016年1月 |
所在地 | 滋賀県大津市真野 |
構造 |
庁舎棟:鉄骨鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造) 訓練棟:鉄骨造 |
規模 |
庁舎棟:地上3階 訓練棟:地上6階(主訓練塔6階、副訓練塔3階) |
延床面積 |
庁舎棟:2,513.32m2 訓練棟:1,062.06m2 |